はい、大丈夫です。耳あかを取ることは立派な診療行為の一つで、保険適用になります。耳の中がよく見えない状態で耳掃除をすると、耳あかを奥に押し込んでしまうことがあります。場合によっては、外耳道や鼓膜を傷つけてしまい、出血したりということもあります。無理にご自分で行わず、お気軽にご来院ください。
外耳炎とは、耳介(外側に出ている耳)と鼓膜までの外耳道を合わせた外耳(言わば、耳と耳の穴)に、炎症が生じる病気のことです。 多くの場合は、耳かきや指の爪によるひっかき傷が感染が原因となり起こります。
細菌や真菌によって引き起こされることが一般的です。
外耳炎の典型的な症状は耳の痛みで、触れると特に痛みが増します。
耳の痛み、かゆみ、耳だれ、耳が詰まった感じなどの症状があります。特に耳の中は敏感なので痛みが強い時は夜も寝れないといったこともあります。
さらに耳の傷が治るときはかゆくなることが多く、耳掃除をしたくなります。この時に耳掃除をして傷をつけてしまうのでなかなか良くならず、悪循環にはまってしまいます。
脱脂綿や吸引機などを使って軽く耳掃除を行って清潔にしてから、局所への点耳薬投与、軟膏塗布などを行います。
外耳炎の治療は原因となる病原体に対するもので、抗生物質または抗真菌薬の局所的な使用が主となります。
またできるだけ耳掃除しないようにしましょう。どうしてもお風呂上りに水が入って気持ちが悪い時は、入口だけ軽くふく程度にしましょう。
耳の中がガサガサ気になることがあります。 これらは耳掃除で取り除くことができます。
たくさん耳垢がたまると、難聴や耳が詰まった感じの原因になります。
また耳掃除をしすぎると、外耳道に傷が付き強いかゆみや分泌物を伴う外耳道湿疹になることもあります。
耳垢には、カサカサとした乾いた耳垢とネバネバと湿った耳垢があります。これは遺伝によって決まっており、8割の方が乾いた耳垢で、2割の方が湿った耳垢で、どちらも病気ではありません。
耳掃除は、柔らかな綿棒で耳の入り口だけ優しくふき取る程度にしましょう。月に一回程度で十分です。
生まれたばかりの赤ちゃんの耳には、黄色や茶色の分泌物が見られたり、匂いがすることがあります。
特に寝返りをするまでは、下になる側の耳は湿気が高く、クリーム状の耳垢が溜まりやすくなります。ただ、この耳垢は、虫やばい菌から赤ちゃんの耳を守る働きがあり、必ずしも完全に除去する必要はありません。
もし耳垢や耳垂れが多かったり、赤ちゃんは頻繁に耳を触るようなら、一度耳鼻咽喉科を受診してください。
耳垢の掃除と外耳道のチェックをします。
中耳炎とは、中耳(耳の鼓膜から奥の部分)に鼻やのどから細菌やウイルスが入り込み、炎症を起こして膿が溜まります。
特に3才くらいまでのお子さんに多いです。その理由は、小さなお子さんは、耳管(中耳と鼻をつなぐ細い管)の距離がまだ短いからです。
ズキズキする激しい耳の痛み、発熱、耳だれ(耳漏)、耳がつまった感じ、などがあります。
小さいお子さんなどでは痛みを訴えられないために、機嫌が悪くなってぐずったり、なかなか寝ようとしなかったり、しきりと耳に手をやったりします。こういう症状が急性中耳炎の大事なサインになります。
中耳につながっている鼻腔をきれいにすることが大事です。そのため鼻水の掃除をしてあげると良くなることも少なくありません。
膿が溜まって鼓膜の腫れがひどく、痛みが強いときや、熱が高いときは炎症を抑える抗生剤を使うこともあります。
中耳腔に黄色っぽい水がたまる状態です。プールで水が耳に入ったような感じになります。
中耳と鼻腔の通りが悪いなりやすく、その原因としてアレルギー性鼻炎やアデノイドがあります。
保育園への通園がきっかけになったり、おしゃぶりを使っている期間が長かったりすることが影響することがあります。
難聴が唯一の症状であることも多く、難聴の程度も軽い場合が多いので、気づくのが遅くなってしまうことも少なくありません。
聞き返すことが多くなった、声をかけても反応がないなど以前とは違う様子であれば、一度耳鼻科を受診してください。
中耳に溜まっている貯留液を取り除き聞こえを良くする治療と、耳に悪い影響を与えている鼻やのどの病気に対する治療を並行して行います。
また何カ月も滲出性中耳炎が続く場合は、鼓膜にチューブを入れることもあります。
難聴や耳鳴りには様々な原因があり、その原因を聴力検査や画像検査で調べてから治療を行います。
という方は要注意です。
逆に、耳鳴りが大きくなってきたと感じたら、実は聴力が悪くなっていたということもあります。
難聴の原因は、伝音難聴と感音難聴に分けられます。伝音難聴は、耳垢など外耳が詰まったり、中耳炎などで中耳に問題が起こる病気です。
一方で、感音難聴は加齢や大きな音の聞きすぎによる内耳の障害が原因になります。また原因がはっきりしない突発性難聴(ストレスや過労、睡眠不足が関連していると言われている)もこの分類になります。
さらに伝音難聴と感音難聴の両方を合わせて持った混合性難聴もあります。
聞こえが悪くなったと言っても原因をきっちり見つけることが大事です。突発性難聴など早期治療が非常に重要な疾患もあるので、耳が聞こえにくいと思ったら、まず耳鼻咽喉科にご相談ください。
突発性難聴は、ある日突然、片耳が急に聞こえが悪くなる病気です。原因は明らかなではありませんが、ストレス、過労や睡眠不足が原因ではないかと言われています。一方メニエル病はめまい発作の他に片耳の難聴と耳鳴りを引き起こします。原因は耳の奥にある内耳に内リンパ水腫といって、内リンパ液が増加しすぎることが原因とされています。これもストレスや睡眠不足が増悪因子になります。
突発性難聴は難聴、メニエル病はめまいと思われていますが、実は両方とも、片方の難聴、めまい、耳鳴、耳閉感を伴うことがあります。
違いは、突発性難聴は、一回きりということに対して、メニエル病は症状を繰り返すということが特徴になります。(ただし正確な診断をするために精密検査が必要です。)
いずれにしても早めの治療が望ましいので、めまいや難聴がきになれば耳鼻咽喉科を受診してください。
聴力は一般に30歳代を境に衰え始め、特に高音域から低下していきます。高い音が聞こえにくくなるのが特徴です。
モスキート音(蚊の羽音のような高周波数の音)が聞こえなくなったとか聞いたことがあるかもしれません。
難聴の方に不利益となる事例が多く、適切に診断と補聴器の調整ができる耳鼻咽喉科の受診をお勧めいたします。
難聴者が補聴器を使う目的は、主に言葉を聞き取ることにあります。
「家族や友人との会話」「仕事上のコミュニケーション」「テレビや映画を楽しむ」など、生活のさまざまな場面における言葉の聞きとり状況を改善するために、補聴器は利用されます。
補聴器には『箱型』『耳かけ型』『耳穴型』などいろいろな種類があります。見た目の形も違えば、価格によっても、搭載されている機能によっても違いが出てきます。
自分の聴力や聞こえの状態、形状や付け心地の好み、予算等に合わせて、最適な補聴器を選ぶようにしましょう。
補聴器のメリットは、『会話がしやすくなる』ことでしょう。 逆に補聴器の弱点としては、『大勢での会話や、周囲がざわざわしている時の会話は向いていない』ことが挙げられます。いろんなケースがありますので、まずは試し装着して実感してみることをお勧めします。
補聴器は主に生活の場で使われますが、あくまでも医療機器ですから、自分に最も合った補聴器を選ぶために、耳鼻咽喉科で適切な診察を受けてから販売店の紹介を受けるようにしてください。
また適切な診断に基づいて調整(フィッティング)をしてもらうことも必要です。
難聴は、認知症の予防できる中で最大の危険因子とも言われております。補聴器の効果は期待できることが多いので、『補聴器適合判定医』の資格を持つ院長が適切なアドバイスをします。是非ご相談ください。
ここを乗り越えると、『なくてはならない補聴器』になります。そして患者さんとの信頼関係も大事です。以上が補聴器フィッテイングには耳鼻咽喉科の関わりが必要な理由です。
はい、大丈夫です。耳あかを取ることは立派な診療行為の一つで、保険適用になります。耳の中がよく見えない状態で耳掃除をすると、耳あかを奥に押し込んでしまうことがあります。場合によっては、外耳道や鼓膜を傷つけてしまい、出血したりということもあります。無理にご自分で行わず、お気軽にご来院ください。
一概に高いものが良いとは言えません。
価格が高い補聴器は、騒音抑制機能を始めとして様々な機能が付いていますが、お一人お一人の状況が違うため、不要な機能もあります。そのため、当院ではお一人お一人の状態を検査した上で、その人にあった補聴器をご提案させて頂いています。
当院では一人ひとりの状態に合わせて補聴器を選択、お貸し出ししますので、ご高齢の方でもご使用できるものをご提案いたしますのでご安心ください。
補聴器を検討されている方は、まず当院外来に受診していただき、補聴器の適応があるかどうか判断いたします。補聴器が有効と考えられる場合は、補聴器外来にて補聴器相談していただきます。補聴器を1週間ほど借りて使ってみていただき、その後、購入を検討していただければ、大丈夫です。なお、身体障害者に該当する方は、障害認定の申請をしたうえで、補聴器の支給を受けることができます。
その他、補聴器があわないと感じている方、電池の交換をしたい方など、補聴器に関するご相談を承っております。是非お気軽にご相談ください。
難聴の有無を確認する純音聴力検査や中耳炎を調べるティンパノメトリーなどの検査は、受診当日に行うことができます。しかし、補聴器作成に必要な語音聴力検査などは、時間を要する場合がありますので、後日の来院が必要になることもあります。